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現在の生命保険の現状とは?



日本の生命保険事業は、第二次世界大戦で大きな打撃を受けましたが、その後の経済の成長と生命保険業界の努力により大きな成長をとげ、日本では世界屈指の生命保険普及国となっています。全世界の2%に満たない日本の人口ですが、生命保険普及率は世界の30%ぐらいを占めていますので、日本人は生命保険が好きなのでしょう。
しかし、人口構成の急速な高齢化や核家族化の進展、金融の自由化やグローバル化、国民の生活水準の向上、高度情報社会の到来など、生命保険業界を取り巻く環境は、大きく変化しています。このような環境変化の中で、生命保険は万一のときの生活保障から、生涯を通じた生活の安全、安定のための保障へと拡大しており、生命保険の役割は今後、非常に大きくなるものと思われます。

それでは、生命保険の発展と現状について見ていきましょう!

日本に欧米の近代的保険制度が福沢諭吉氏によって紹介されたのは、慶応3年(西暦1867年)のことですが、生命保険会社が誕生したのは明治14年(西暦1881年)になります。 その後順調な発展をみたのですが、第二次世界大戦の敗戦と経済上の打撃のより生命保険事業は非常な苦境に立ち、事実上崩壊の危機に陥りました。
しかし、その後の日本経済の復興、生命保険に対する国民の認識の向上などにより、生命保険会社は飛躍的な発展を遂げてきました。特に、昭和30年以降の発展は著しく、毎年の新契約高は10〜30%の伸びを示し、50年代以降も安定した成長を続け、保有契約高も着実に伸び、国民所得に対する比率では、昭和50年度に2倍を超え、平成10年度の約5倍をピークに、減少傾向にありますが、昭和48年度に世界第1位となって以来、高い水準を維持しています。

この生命保険会社の発展要因としては、お客さまの生活や市場の変化によって生命保険に対する認識が向上したことはもちろんですが、社会の要望に応えた生命保険業界の努力も見逃すことはできません。生命保険業界の取り組みは消費者の意向を吸収しつつ現在も続けられていますが、お客さまに接している保険営業マンや生命保険レディーの役割も非常に大きいことを認識することが大切です。また、平成10年12月には、生命保険業に対する信頼性を維持することを目的として、生命保険会社が破綻したとき、契約者を保護するために「生命保険契約者保護機構」が設立されました。現在国内で事業を営む全ての生命保険会社がこれに加入しています。

次に生命保険の現状ですが、保険営業マンや生命保険レディーの頑張りから、新契約は、個人保険の件数で昭和46年度以降毎年1000万件以上の新規加入が続いており、団体保険を含めるとさらに多くの件数になります。平成15年度の新契約保険金は、個人保険・個人年金保険・団体保険合計で109兆円を超えましたが、これは1日に約3,000億円の加入があったことになり、経済準備に生命保険が欠かせないものになっていることがわかります。生命保険の保有契約は、平成15年度末で約1609兆円になっています。(凄い数字ですねっ!)総資産は、平成15年度末で約184兆円となり、この資産はさまざまな形で運用され、日本経済の発展に大きな役割を果たしています。

最近の特徴としては、保険金・給付金・年金などの諸支払いが増加してきています。これは、生命保険が加入者や遺族の生活保障に役立っていることが考えられます。入院給付金や手術給付金などの医療給付金の支払額・支払件数が増加しているのが何よりの証拠でしょう。さらに、加入状況を生命保険文化センターの調査でみると、世帯加入率は76.1%が民間生命保険に、また、簡易生命保険、農協(JA)生命共済を入れると89.6%の世帯が何らかの生命保険に加入していることになります。全ての生命保険の加入世帯一世帯当たりの平均加入保険金額では、普通死亡保険金でおおよそ3000万円となっています。世帯主年齢別加入状況をみると、加入率は死亡保障への強いニーズがある30歳代から40歳代が高く、それ以降になるにしたがって加入率が低くなっています。一方、近年では女性(18〜69歳)の加入率が高まり、生命保険文化センターの調査でみると女性の8割近くが生命保険に加入しています。これは、就労機会の増大による女性の経済力の高まりなどが起因していると思われます。

日本では、1990年代に入って、終身雇用制度や年功序列賃金制度が崩壊し、職能給や年俸制を導入する企業が増加し、会社員の生活意識も横並び意識から多様性・個性を重視する傾向へと転換しています。また、平均寿命の延びによる高齢社会の到来や女性の社会進出の増加による晩婚化や少子化などの問題など、生命保険をとりまく生活環境はめまぐるしく変化しています。

では、現在の生活環境の変化の主なものを考えてみましょう。

1 家庭経済の変化−長引く不況により収入が減少

昭和40年代の高度経済成長や安定経済成長の定着により国民の生活水準が向上し、勤労者世帯の月収は飛躍的に増加しました。しかし、長引く平成不況下の中、サラリーマンの月収が、平成10年以降は数年連続して減少しています。一方、月収の減少に比例して減少していた平均金融資産保有額は、平成15年の調査では増加に転じましたが、平成16年の調査では約1400万円と減少しました。貯蓄の主な目的は、「病気や災害に備えて」「老後の生活資金」「子供の教育資金」の3つの要素が占めています。家計支出においては、「物」の豊かさだけでなく、精神的に豊かな生活を求める動きが強まっています。最近では、旅行・レジャーを貯蓄の目的に挙げる世帯も増加しています。

2 生活意識の変化−核家族化の定着と自己責任意識

現在では核家族化が増加していますが、核家族世帯では自分の家庭の問題は自分の家庭だけで解決しなければならず、万一の場合の家族の生活は自分たちで守るという自己責任意識が強くなっています。

3 顧客行動・ニーズの変化−人的なものから、商品・サービス重視へ

生活水準の向上に伴い、物を持つこと(所有)から選ぶこと(選択)の時代となり、消費者の「商品を見る目、会社を見る目」は肥え、かつ厳しいものになってきました。インターネットの普及により多くの情報を調べると事が可能となり、消費者は単なる「買うだけの消費者」から、「賢い消費者」へと変化しています。生命保険への加入の仕方も、通常の「家族、友人、知人などの保険営業マンや生命保険レディーにすすめられたから」などの人的なものから、生命保険文化センター調査によると、「自分の希望にあった生命保険」が最も多い加入の理由となっています。現在では、保険営業マンや生命保険レディーが生命保険を売り込むのではなく、お客さま自らが商品・サービスを選択する方向に変わってきています。生命保険業界に対しても、ニーズに合った商品開発などについてさまざまな要望を積極的に経営に取り入れています。

4 生活習慣病と災害

生活習慣病をはじめ、交通事故や労働災害は社会的に大きな関心事になっています。日本でのトップを占める生活習慣病(特にガン)による死亡は医療や医薬の進歩によってもまだ解明されない部分もありますが、依然として高い率(平成15年で約6割)を占めているのが現状です。また、年齢別の死因をみると、若年層では不慮の事故が多く、中高年層ではガンや心臓病、脳卒中などの生活習慣病が上位を占めています。

5 住宅取得

住宅に対しては、マイホームを購入する、借家を利用する、親と同居するなど、さまざまな考え方があり、どれを選ぶかによって必要となる住宅資金も大きく異なります。平成15年の調査によると持ち家が6割を超えており、30歳代の住宅ローン利用者が中心となっています。おそらく、住宅価格の沈静化や低金利による住宅ローンの負担が軽くなったことに加え、住宅関連税制の優遇などが原因でしょう。

6 老後に対する不安の増大

わが国の65歳以上の人口の占率は現在では約2割ですが、平均寿命の延びと出生率の低下にともない、西暦2025年(平成37年)には約3割%、西暦2050年(平成62年)には約35%になることが予想され高齢社会が急速に進行していくものと考えられます。 高齢化社会がすすむにつれ、老後における不安としては、健康、経済、人間関係などがあげられますが、社会的には老齢年金、老人医療、老人雇用、介護など高齢者の対策が大きな課題となってきます。また、老後の生活は子供や孫には頼れないという考え方がありますので、生活資金の準備や介護に対するニーズも強まっています。

7 教育の多様化

世間一般的に親から子供に対する夢は非常に大きなものであるため、教育熱心な世帯が多く見られます。そのため、最近では小さい子供のころから、塾や習い事などの教育を受けさせる傾向にあります。年々、教育にかかる費用が増加しています。また、子供に対する教育計画は、以前は、「学歴」を重視していましたが、社会が個人に求めるものが「学歴より実力」へ移行している傾向があります。最近では大学以外にも専門学校や留学など教育計画も多様化してきています。

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